古参者のやかんと新参者のポット

 
右の「やかん」は7年前に渋谷のウイリアムズソノマで購入した。
確か雑誌に載っていたのを見つけ、渋谷東急に足を運んだ。
価格は12000円。キッチン周りでこんなに贅沢をしたのは生まれて初めてだった(笑)
気にいったのは、底に電熱線のコイルがグルグルと巻いてあり、
強火にしなくともお湯が沸くのが速い、ということと、
持ち手や蓋のフォルムの柔らかさ、
そして雑誌に載っていた写真があまりに美しかったから。
結婚して主婦になって3年くらいの頃だった。
家庭が居場所の中心になると、
おのずとお金を使いたくなるのがキッチンやインテリアのパーツ。
この「やかん」はまったくもってその第一歩だった。
でも、当時のマンションのキッチンにこれが来たとき、
コンロの隣には980円の鍋があったりして、違和感をかもし出していた。
気恥ずかしいほどの輝きを放っていたのだ。
それがどうだろう。
7年間ずっと毎日、烏龍茶やコーヒー、 
紅茶のためにお湯を沸かし続けてくれたこのやかんは、 
定期的に磨いていてもしっかりと薄汚れてきて、 
いまの金沢の古い貸家のキッチンの風景に、 
 きっちりとなじんでいる。
 (ちなみに、ウイリアムズソノマはもう渋谷東急にはないようです)

 

 
上のやかんが古参者なら、左のポットは新参者だ。
冬にホットの烏龍茶をストックしておきたくって買った。
こちらはアルプラザ金沢店で680円。
本当は、もっとカッコイイ真っ赤なポットが欲しかった。
でも、確か北欧のメーカーだったそれは
通販雑誌で見るだけで終わり。
とても価格が高いし、
何しろ2才児の息子に壊されたらたまったものじゃない。
(実際、息子はこのポットの前のポット(980円)も見事に破壊してくれました笑)
指をくわえてあきらめた。
だけど、毎日使っているとやっぱり愛着がわく。
冬は朝と夜に、このポットに烏龍茶をこしらえる。
まだ寒い、しん、とした朝。
ウイリアムズソノマのやかんがピーピー鳴いている。
烏龍茶を一掴み紙パックに入れて、青いポットのなかに落とす。
ガスを止めて、あつあつのお湯をポットに注ぐ。
湯気をふぁぁ〜っと顔に浴びて、
ポットの蓋をキュッと閉め、
今日も一日が始まるのです。

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