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クロス

 
我が家のクロス(布)は家の中を巡りめぐる。
昨年はソファーカーバーだったものが、
今年はキッチンのカーテンに。
お気に入りのシーツだったものが破けたら、
テーブルクロスに。
テーブルクロスが汚れたら、
ランチョンマットに。
チョキチョキとハサミを入れられては、
あちこちにおなじみの柄が見え隠れするのだ。
昔は、もう亡くなったおばあちゃんが
コタツ掛けが古くなったら座布団カバーに、
セーターが古くなったら解いて編みなおし、
なんてことを実践してたっけ。
残念ながら、そのとき私は
まだ小学生で、
「節約精神」も「もののありがたみ」も
わかっていなかった。
むしろ「なんでそんな古臭い柄のままなの?」
って、古臭いものを憎んでいたような気がする。
しかし、いま「節約主婦」にはなりきれないけど、
自分で買い増やした好きな柄のクロスたち、
破けてもむやみに捨てられなくなった。
裁縫は苦手だが、ふちだけをちまちまと
縫い合わせて、使いまわす。
私も近ついたのかな?
おばあちゃんのあの頃の精神に・・

↑↓ベッドカバーとシーツをテーブルクロスに

↑↓上はハギレをランチョンマットに。下はシーツをナプキンに。

 
   
嫁入り前に呉服屋さんで購入
風呂敷
(母が買ってくれました)
 
南仏風のプリントクロス
ボロ隠しになるクロス大好き

 
女性に生まれて、主婦になって、
私の身の周りにはクロスがあふれている。
小さいものはハンカチからお弁当包みに、風呂敷。
インテリアファブリックにお洋服まで。
女性はそれらの選択権や管理をほとんど任されてきたと思う。
それよりも、女性はクロスが「好き」なのだと思う。
クッションカバーからスカートの柄までに思いをはせる。
母から譲り受けた真っ白な綿のレースのハンカチや
嫁入り前に買ってもらった、自分では買えなかった絹の風呂敷。
そんな風呂敷の柄ひとつにも女の歴史や想いがつまっていたりする。
そんな「愛すべきクロス」たちに囲まれて
幸せを感じたりする。
こまごまとリサイクルしたクロスはまた、
主婦の味方でもある。
キッチンのティーセットをホコリから守るだけでなく、
醜いキッチンの醜態を隠してくれる(笑)
話はそれるが、学生時代、
友人のハンカチの柄があまりに素敵だったので、
強引にもらったことがある。
そんなことは今も昔も一度だけだけど、
今、引き出しにあるその友人のハンカチを見つけて思う。
家の中だけでなく、女達から女達へ
クロスは巡りめぐっているのではないか?と。

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